
赤本とは何か?
青本との違いは何か?
などの疑問を持っている方が多いようなので、調べてみました。
その後、具体的に”志望校に合格するための赤本の使い方やいつから何年分やるべきか?”をテーマにお話をさせていただきたいと思います。
赤本は、志望校を決めた段階で問題形式を確認し、必要な範囲を学んでから本格的な演習に使います。年数は一律ではありません。今の入試方式に合う年度を優先し、解いた後の復習までできる量を選びましょう。
赤本ってそもそも何なの?
以下の表紙は旧稿で掲載した2017年版の例です。現在受験するための最新版ではありません。
赤本とは、「教学社」から出版されている赤い表紙が特徴的な大学入試の過去問題集のことです。
「赤本」は教学社の大学入試過去問題集として知られるシリーズです。購入時は大学名だけでなく、学部・日程・入試方式・年度を確認しましょう。収録年度は教学社の書籍検索で確認できます。
赤本と青本の違いは?
青本とは、駿台文庫から出版されている大学入試過去問題集のことです。表紙が青いので青本と呼ばれています。
大学別の青本は、駿台の講師による解説を確認できる過去問題集です。赤本・青本のどちらが読みやすいかは科目や本によっても違うため、試し読みで「答えに至る理由を理解できるか」を比べてみましょう。
まず一冊を使い、解説を読んでも納得できない問題があれば、学校の先生に質問したり、もう一方の解説を確認したりする使い方ができます。最初から両方を買う必要はありません。
刊行している大学・学部はシリーズによって異なります。志望校の本があるか、教学社と駿台文庫の公式サイトで確認してください。
収録年数は大学・学部・刊行年度によって変わります。「赤本は6年、青本は5年」と固定して覚えないようにしましょう。教学社も公式FAQで、収録年数は書籍ごとに確認するよう案内しています。
| 赤本 | 特徴 | 青本 |
| 本ごとに確認 | 解説について | 本ごとに確認 |
| 大学・版で異なる | 掲載年数 | 大学・版で異なる |
| 公式書籍一覧で確認 | 刊行大学 | 公式書籍一覧で確認 |
「共通テストの青本」との違いにも注意:駿台文庫の共通テスト実戦問題集(青本)には予想問題も含まれます。大学別の過去問題集を探しているのか、共通テストの実戦練習をしたいのかで選ぶ本が変わります。
赤本はいつからやるべきか?
赤本は、志望校を決めたときに一度手に取り、出題科目・問題形式・制限時間を確認するのがおすすめです。この段階で全問を解ける必要はありません。
赤本は、志望校に合格するために自分がこれから何を勉強しなければいけないかを決める道しるべのようなものです。
基礎学習の前でも、問題の見た目や求められる力を確認すると、学習の目標を立てやすくなります。
本格的に時間を測って解くのは、出題範囲の基礎を学んだ後が取り組みやすいでしょう。未習の範囲は、学習後に戻れば大丈夫です。
春に形式を確認し、夏以降に演習、秋から直前期に弱点を再確認するのは一つの計画例です。残り期間と学習状況に合わせて調整してください。
詳しい赤本のやり方については後述します。
赤本は何年分やるべき?
赤本を何年分やるべきかは、科目・志望度・形式の変更・残り時間によって変わります。第一志望なら、まず現在の方式に合う数年分を確認し、例えば5年分を仮の目標にして調整する考え方があります。5年が全員の必須量でも上限でもありません。
地歴公民では、頻出テーマや知識の問われ方を確認するため、さらに古い年度を使うこともできます。ただし、旧課程の範囲や古い制度・統計には注意してください。
英語では、文章の長さ・設問形式・時間配分に慣れ、答えの根拠を説明できるかを確認します。同じ英文を覚えることより、別の問題にも使える読み方を身につけることが大切です。
国語は、その大学独自の問題になれるまでやれば十分でしょう。
得点が安定してきたら、他科目の弱点対策とのバランスを見て演習量を決めます。解き直して高得点になった回と、初見で解いた回は分けて記録しましょう。
国語も、根拠の探し方や記述の作り方に不安が残るなら、年数だけで区切らず追加の練習を考えます。
第一志望に多めの時間を配分する場合も、解いた年数より、同じ原因の失点が減っているかを確認しましょう。
ただし、今まで述べたのは、大きな問題傾向の変化がない場合に限ります。
入試方式が変わった場合は、変更後の問題や大学の案内を優先します。変更前の問題も、現在の範囲と重なる単元の練習には使えることがあります。本番形式の練習と、分野別の練習を分けて使いましょう。
●英語⇒読解の根拠と時間配分を確認
●国語⇒設問の特徴と解答の作り方を確認
●地歴公民⇒頻出分野と知識の使い方を確認
●志望度と残り時間に応じて演習量を調整
●方式が変わったなら変更後を優先し、旧年度は使える分野を選ぶ
赤本の使い方
赤本は解くだけでは意味がありません。次に同じような問題が出たときに自分が解けるようになるにはどうすればいいか?と分析することが必要なのです。
では、どういう視点で分析すればいいのでしょうか?
考える点や調べる点をあげますので、これを元に赤本を分析してみるといい分析ができますよ。
●問題の難易度は?簡単か難しいか?
●問題ごとの配点は公表されているか?(非公表なら正答数も記録)
●時間配分は?時間は足りるか?足りないならどうすれば早く解けるか?
●頻出分野は?現在の出題範囲と、過去問で出ていないだけの分野を区別できているか?
●よく出ている項目やテーマはあるか?(英語の分詞構文、医学系の英文がよく出るなど)
●公表されている合格最低点や配点は?得点調整の有無は?
●自分が合格最低点をとるための内訳は?
●問題を解く順番はどうするのが1番いいか?(古文から解くなど)
●問題はどんな答えを求めているか?その答えに至る過程はどんなものか?根拠の位置も調べておく。その考え方を他の問題にも使えるか?
●問題の作り方は?ひっかけ問題はどんなふうにひっかけてくるのか?ひっかけの選択肢の特徴は?
●難易度や時間配分からどの問題を捨てるか?
●絶対に取らなくてはいけない問題はどれか?
●特殊な問題が出た場合にどう対応するか?
●現時点で何点くらいとれるか?合格点と何点くらい離れている?
●後何点で合格できる?どこでその点数を捻出するか?
●出題される問題を解けるようにするのに、必要な参考書はどれか?
●その参考書を終えるのにかかる時間は?
●その参考書でどれくらいの範囲をまかなえるか?
これだけ考えて、赤本の余白に書き込むなり、赤本分析ノートを作って考えをまとめていくといい分析ができることでしょう。
ただ、これらは1回やっただけでは、不十分です。学力が上がってから見えてくることもありますから、まずは春の時点でやってみて、また夏、秋、直前にやったりと何度も分析を繰りかえしていくことが大切です。
また、ここに述べたポイント以外にも自分が気づいたことがあれば積極的に調べておくことが大切です。
自己採点の注意:教学社の公式FAQによると、配点を公表していない大学が多く、赤本では独自の予想配点を掲載していません。配点不明の問題は正答数や失点内容も記録し、推定の自己採点だけで合否を決めつけないようにしましょう。得点調整がある場合、公表点と素点をそのまま比べられないことにも注意が必要です。
解きっぱなしを防ぐ、過去問の復習手順
- 初見で解いた時間と正答数を記録する。
- 間違いを「知識不足・読み違い・解き方・時間不足」に分ける。
- 必要な参考書のページに戻り、解答を閉じて解き直す。
- 日を空けてもう一度解き、同じ原因の失点が減ったか確かめる。
記録例:「英語・第2問/修飾関係を読み違えた/解釈の該当例文に戻る/次回の確認日を書く」。
復習の間隔は復習のやり方とタイミング、英語の基礎に不安がある場合は英語の勉強順序と参考書の使い方も参考にしてください。
