優秀な大学生は中国系企業に就職する人が増えてきています。
日本の企業に見切りをつけて、世界一の成長市場である中国を狙える中国系企業に就職する人がいるのです。
アリババ、バイドゥ、ファーウェイといえば聞いたことがある人もいるでしょう。
実際に商品を買ったこともある人も少なくないです。
今回は、優秀な学生が中国系企業に就職する実態について調べてみました。
優秀な大学生は中国系企業に就職する人が増えている?
優秀な大学生が中国系企業に就職する人が増えてきています。
以下は、2017年度(2018年3月卒)早稲田大学就職先ランキングです。
なんと10位に中国系企業への就職がランクインしました。
2017年度(2018年3月卒)早稲田大学就職先ランキング
順位 | 企業・団体 | 就職人数 |
1位 | 東京都職員Ⅰ類 | 89 |
2位 | 富士通 | 87 |
3位 | みずほフィナンシャルグループ | 87 |
4位 | 東京海上日動火災保険 | 82 |
5位 | アクセンチュア | 80 |
6位 | 三井住友銀行 | 77 |
7位 | 日本放送協会(NHK) | 65 |
8位 | 三菱UFJ銀行 | 64 |
9位 | エヌ・ティ・ティ・データ(NTTデータ) | 63 |
10位 | China(中華人民共和国)の企業・団体に就職 | 55 |
2013年度は圏外だったのが、徐々に上昇し、とうとうトップ10に入ってしまったのです。
もちろん、まだ現状は、たくさんある中国系企業を合わせて55人しか就職していません。
しかし、この流れはどんどん加速していくでしょう。
最終的には、中国系企業が単独で上位に入ってくる可能性もあるでしょう。
おそらく、現状中国系企業へ就職している人は英語や中国語などの語学力が高い早稲田大学でも最上位の層でしょう。
外資系企業へ入るのは語学が得意である必要があるため、優秀な学生しか入れないのです。
つまり、優秀な学生が外資系企業へ取られ始めているということがいえます。
これはかなりヤバイ事態です。
今までは、実績のある研究者などのすでに結果を出した人たちが報酬の高い中国系企業にヘッドハンティングされていました。
しかし、今後は、日本の上位大学のトップ層たちが中国系企業へ就職するようになりつつあるのです。
そうすれば、日本企業は長期的に見て勝ち目はないでしょう。
まだ、ほんの一部の先見の明のある層にしか中国系企業へ就職する動きはありません。
しかし、今のうちに日本企業はトップの学生を確保する手立てを考えていくように警告をしたいと思います。
優秀な大学生はなぜ中国系企業に就職するのか?
優秀な大学生はなぜ中国系企業へ就職するのかは、たくさんの理由があります。
将来性、高い報酬など個人が就職を決めるための決定因子は限られているのです。
それぞれ見ていきたいと思います。
中国企業は将来性が高い
中国企業は将来性が高いです。
日本と比べると、あきらかに中国市場の方が規模が大きいため、チャンスがたくさんあります。
中国の商慣習や法律は特殊なので、日本企業がわざわざ進出するよりも中国企業が進出するほうがはるかに簡単です。
日本はというと、少子高齢化で老人ばかりが増えていて、GDPも停滞しています。
今から新卒で就職して40年間働くことを考えると正直絶望的です。
それなら将来性が高い中国企業に就職して、実力をつけてチャンスをうかがおうと考える人が出てくるのも普通のことといえますよね。
中国企業は報酬が高い
中国企業は報酬が高いです。
日本企業と違って、人件費にお金を惜しんでいません。
ファーウェイ・ジャパンの新卒初任給は、月40万円ですからね。
普通に優秀な人は就職を希望することでしょう。
初任給が月40万円ってほぼ大卒初任給の2倍ですよ。
しかも、修士なら、月43万円。
ボーナスが年1回以上あるとのことなので、2ヶ月分もらえた場合、1年目から年収560万円以上になります。
普通の企業だと30歳でも無理なところ多いですよ。
■学士卒:月給40.1万円(月45時間分、103,351円の固定残業代含。45時間を超える時間外労働は追加で支給。)
■修士了:月給43.0万円(月45時間分、110,825円の固定残業代含。45時間を超える時間外労働は追加で支給。)出典:リクナビ採用情報
給与というのは、労働に対する評価なわけですから、高く評価してくれる企業への就職を望むのは当然のことです。
まとめ
今後も中国系企業への就職は増えてくると考えられます。
しかし、外資系企業なので、実力主義の報酬体系となっているので、実力のある人が就職を目指すことになるでしょう。
報酬は高いが、結果を出さないといけないプレッシャーはかなり大きいはずです。
今までは、外資系企業といえば、投資銀行やアメリカの技術系企業が主でしたが、今後は、中国系企業も視野に入れるといいのではないかと思います。
中国系企業への就職を考える大学生の参考になれば嬉しいです。