赤本とは何か?
青本との違いは何か?
などの疑問を持っている方が多いようなので、調べてみました。
その後、具体的に”志望校に合格するための赤本の使い方やいつから何年分やるべきか?”をテーマにお話をさせていただきたいと思います。
赤本ってそもそも何なの?
赤本とは、「教学社」から出版されている赤い表紙が特徴的な大学入試の過去問題集のことです。
この本自体は赤本という名前ではないのですが、表紙が赤いために受験生の中で赤本と呼ばれるようになったようです。
赤本と青本の違いは?
青本とは、駿台文庫から出版されている大学入試過去問題集のことです。表紙が青いので青本と呼ばれています。
青本は、赤本よりも解説が詳しいことで有名です。それもそのはず、駿台予備校の講師が解説を作成しているんですからね。正答に至るまでの根拠がしっかりと書かれているというメリットがあります。
なので、基本的に赤本を使って、解説を読んでも納得いかないなというときに青本の解説を読んでみるという使い方がおすすめです。
ただし、赤本はほぼすべての大学の過去問があるのに対して、青本は出版されていない大学もかなり多いです。
後、掲載年数が青本の方が少ないです。例えば、早稲田大学政治経済学部の場合、赤本は6年分なのに対して、青本は5年分しかありません。
赤本 | 特徴 | 青本 |
シンプル | 解説について | かなり詳しい |
6年分 | 掲載年数 | 5年分 |
ほぼすべての大学 | 刊行大学 | 一部の有名大学のみ |
赤本はいつからやるべきか?
赤本はいつからやるべきかというと、ずばり志望校を決めた時にすぐに赤本を買ってやってみましょう。
赤本は、志望校に合格するために自分がこれから何を勉強しなければいけないかを決める道しるべのようなものです。
なので、志望校を決めたらすぐにやらなくてはいけません。
本番直前に演習しただけで合格できる大学なんてほんとに受験者のレベルの低い大学だけです。
早慶上智、旧帝などの難関大学に入りたいなら過去問を受験の1年前くらいには手に取っておきましょう。
詳しい赤本のやり方については後述します。
赤本は何年分やるべき?
赤本を何年分やるべきかというのは、難しい問題です。科目や志望度、問題の傾向変化によりますが、5年分もやれば十分でしょう。
また、地歴公民などの暗記科目であれば10年分することで同じ問題が出る可能性もあるので、やった方がいい場合もあります。
逆に、英語だと全く同じ問題が出るとは考えにくいので、問題形式になれるのが主な目的となるため5年分もやれば十分でしょう。
国語は、その大学独自の問題になれるまでやれば十分でしょう。
解いてみて大体自分が合格点を取れていると思えばそれで終了しても構いません。
ただ、早稲田などの国語が難しい大学だと最低5年分はした方がいいと思います。
どうしてもいきたい大学や学部であれば、多めにやることで合格確率が上がることも期待できます。
ただし、今まで述べたのは、大きな問題傾向の変化がない場合に限ります。
過去問の大きな傾向変化がなく、何年も同じ傾向が続いているなら5年分やる価値があります。しかし、新傾向に変化してガラリと問題傾向が変わっているのに昔の問題を解いても意味がないですよ。
●英語⇒問題傾向になれるために5年分
●国語⇒大学独自の問題になれるために5年分
●地歴公民⇒暗記科目なので第一志望なら5~10年分
●志望度が高いなら多めに、低いなら軽く
●傾向変化がないなら多めに、あるならやる意味なし
赤本の使い方
赤本は解くだけでは意味がありません。次に同じような問題が出たときに自分が解けるようになるにはどうすればいいか?と分析することが必要なのです。
では、どういう視点で分析すればいいのでしょうか?
考える点や調べる点をあげますので、これを元に赤本を分析してみるといい分析ができますよ。
●問題の難易度は?簡単か難しいか?
●問題ごとの配点は?
●時間配分は?時間は足りるか?足りないならどうすれば早く解けるか?
●頻出分野は?あまり出ない分野は?絶対に出ない分野は?
●よく出ている項目やテーマはあるか?(英語の分子構文、医学系の英文がよく出るなど)
●合格最低点は?合格平均点は?科目ごとの内訳は?
●自分が合格最低点をとるための内訳は?
●問題を解く順番はどうするのが1番いいか?(古文から解くなど)
●問題はどんな答えを求めているか?その答えに至る過程はどんなものか?根拠の位置なども調べておくといいその答えに至る過程は他の問題にも適用できるか?
●問題の作り方は?ひっかけ問題はどんなふうにひっかけてくるのか?ひっかけの選択肢の特徴は?
●難易度や時間配分からどの問題を捨てるか?
●絶対に取らなくてはいけない問題はどれか?
●特殊な問題が出た場合にどう対応するか?
●現時点で何点くらいとれるか?合格点と何点くらい離れている?
●後何点で合格できる?どこでその点数を捻出するか?
●出題される問題を解けるようにするのに、必要な参考書はどれか?
●その参考書を終えるのにかかる時間は?
●その参考書でどれくらいの範囲をまかなえるか?
これだけ考えて、赤本の余白に書き込むなり、赤本分析ノートを作って考えをまとめていくといい分析ができることでしょう。
ただ、これらは1回やっただけでは、不十分です。学力が上がってから見えてくることもありますから、まずは春の時点でやってみて、また夏、秋、直前にやったりと何度も分析を繰りかえしていくことが大切です。
また、ここに述べたポイント以外にも自分が気づいたことがあれば積極的に調べておくことが大切です。