紅斑と紫斑の違いは何なのか?
そして、その見分け方である硝子圧法に対する反応の違いについてまとめたいと思います。
紅斑と紫斑の違いは?
紅斑は、毛細血管の拡張によっておこります。
一方、紫斑は、皮内の出血によっておこるのです。
ちなみに、紫斑とは、一般的には”あざ”といわれています。
あざといわれると「あ~あれか!」と思い当たる人も多いのではないでしょうか。
このような紅斑と紫斑の起こる機序の違いを利用した紅斑と紫斑の鑑別方法に硝子圧法というものがあります。
紅斑は硝子圧法で消えるが、紫斑は硝子圧法で消えない?
硝子圧法とは、ガラスの板で紅斑や紫斑を圧迫して反応を見る検査方法のことです。
紅斑と紫斑は病態の違いからガラス板で圧迫したときの反応が異なっています。
具体的には、紅斑はガラス板で圧迫すると消えてしまいます。
一方、紫斑はガラス板で圧迫しても消えません。
これは、紅斑は、毛細血管の拡張によって血流が増加することで血液の色が皮膚を通して透けて見えることで生じます。
なので、ガラス板で皮膚を圧迫して、毛細血管の血流が止まってしまうと皮膚の赤みがなくなって、白くなってしまう、つまり消えてしまうということなのです。
一方、紫斑の場合は、皮内で出血が生じているので、ガラス板で圧迫しても消えないということになります。
このように、紅斑や紫斑がどのような仕組みで生じているのかを知っておけば、硝子圧法でどちらが消えるのか消えないのかを簡単に覚えることができるので、おすすめですよ。