学長、理事長、総長、校長の違いは何なのでしょうか?
また、学長、理事長、総長、校長の中でどれが1番偉いのか?
学長、理事長、総長、校長の違いは、どういった視点から学校運営に関わるかということです。
また、1番偉いのは理事長となります。
今回は、学長、理事長、総長、校長の違いと1番偉いのは誰かをテーマにお話をさせていただきます。
目次
学長、理事長、総長、校長の違いは?
学長、理事長、総長、校長の違いは上の絵を見るとすぐに分かります。
理事長は学校法人を運営する理事会のトップで、学長や校長は学校法人の下にある大学や高校のトップということです。
理事長は学校法人のトップ?
理事長は学校法人のトップです。
学校法人とは、
私立の学校を設置するために作られる法人(いわゆる会社)になります。
学校法人とは公益法人の一つであり、私立学校の設置を目的として私立学校法の定めるところにより設立される法人。
学校法人を運営するためには、5人以上の理事や2人以上の監事という役職の人が必要なのです。
これらの人たちのトップが理事長ということになります。
学校法人は、大学を経営する組織なので、理事長は学校の経営面でのトップともいえるでしょう。
理事長及び設置する学校の長も含め5人以上の理事や2人以上の監事を置くこと(私立学校法第35条)。なお、理事長は、学校法人の役員であり、学校の長である校長と兼務することもあるが、本来は別個の役職である。
学長、校長、総長は学校法人の下にある学校のトップ?
学長、校長、総長は、学校法人の下にある学校のトップです。
なので、学長、校長、総長はほぼ同じ意味になります。
一般的には、小学校、中学校、高校のトップは校長。
大学のトップは学長。
たくさんの学部がある総合大学のトップは総長。
といったように使い分けられています。
学長、理事長、総長、校長で1番偉いのは理事長?
学長、理事長、総長、校長で1番偉いのは理事長です。
ちなみに、理事長は学校を経営面で管理するトップ。
学長、校長、総長は、学校を教育組織を管理するトップになります。
役割分担がされているので、誰が1番偉いかを決めるのは難しいです。
しかし、大学、高校、中学校が学校法人の下にあるという組織の構造を考えると、理事長が1番偉いといえるでしょう。
早稲田大学総長は、理事長と学長の両方?
早稲田大学総長は、理事長と学長の両方の役割を担っています。
これは、総長が学校の経営面と学校組織をどちらも管理することで、他から口出しをされることなく、自由な学校経営が可能になるからでしょう。
理事長と学長が別々にいると、学長が新しい仕組みを導入しようとしても、理事長が「お金がかかるからやめてくれ」と言ったらできなくなりますよね。
自由で革新的な学校運営を行うためには、理事長と学長は同じ人が担った方が良いと思います。
慶應義塾大学も理事長と学長が同じ人?
慶應義塾大学も理事長と学長を同じ人が担っています。
学校の仕組みは、早稲田大学と同じですね。
しかし、慶應義塾大学の場合、トップの人は、総長ではなく、「塾長」といいます。
これは、慶應義「塾」という名前が由来でしょう。
また、他の大学とは、違うんだという意志を表しているとも考えられます。
大学は、校長ではなく総長と呼ばれるのはなぜ?
総合大学のトップは学長ではなく、総長と呼ばれる理由は、昔の名残があるからです。
明治時代の帝国大学では、分科大学制といって、文科、法科、医科、工科などの分野別に大学がわかれていました。
今でいうと、単科大学がたくさんあった感じです。
それらの大学ごとに学長がいて、学長たちを束ねる人が総長でした。
こういった名残から、たくさんの学部がある総合大学では、学長ではなく、今でも総長という言葉が使われています。