4月中頃、フリマアプリ「メルカリ」で現金が額面金額以上で出品され落札されていたのが問題になりました。
「1万円札3枚が39000円」
「1万円札4枚が47300円」
このような出品はなぜ行われ、なぜお金を損してまで買う人がいたのでしょうか?
現金が出品された理由
現金を出品した人は、単純に儲かるから出品したのでしょう。
しかし、自分が犯罪の片棒をかついでいるとは夢にも思わなかったはず。
そこで、実際、
「1万円札3枚が39000円」
「1万円札4枚が47300円」
で売れたときに出品者がいくら儲けたかを計算してみました。
「1万円札3枚が39000円」の場合
費用は、3万円、現金書留の送料522円、メルカリの手数料3900円なので
4578円の利益があったということになります。
「1万円札4枚が47300円」の場合
費用は、4万円、現金書留の送料522円、メルカリの手数料4730円なので
2048円の利益があったということになります。
まとめ
現金を出品するだけでこれだけお金が儲かっていたんですね。
ハンパないですね。
現在は、メルカリで現金出品は禁止されていますので、くれぐれも真似しないようにしましょうね。
購入者は何のために現金を購入した?
マネーロンダリング目的
「ポイントの現金化」なども考えられますが、おそらく「クレジットカードのショッピング枠の現金化」が目的だったと考えられます。
では、そもそもクレジットカードショッピング枠の現金化はなぜ問題となるのでしょうか?
それは、マネーロンダリングに使われる恐れがあるからです。
マネーロンダリングとは、日本語でいうと資金洗浄を意味します。
麻薬取引、脱税、粉飾決算などの犯罪によって得られた資金(汚れたお金)を、資金の出所をわからなくするために、架空または他人名義の金融機関口座などを利用して、転々と送金を繰り返したり、株や債券の購入や大口寄付などを行ったりします。
出典:http://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/ma/J0114.html
犯罪によって得られたお金をクレジットカードの現金化によって、別の人から別の人に移すことで、資金の出どころの追跡が難しくなるということなんです。
また、犯罪により、漏えいしたクレジットカードの情報を利用してショッピング枠が現金化されるという可能性もあります。
だから、メルカリは現金の出品を禁止したんです。
多重債務者が借りた?
多重債務者の人がクレジットカードのショッピング枠を現金化してでも、お金を借りたかったのではないかとも考えられます。
日本では、総量規制というルールがあって、”年収の3分の1以上は借りられない”ことになっています。
これは、”お金を借りた人が無理なく返せる金額までしか貸し付けてはいけない”という国の方針により決定されたものです。
多重債務者の人は、自分のキャッシング枠分はすべて借り切ってしまっていますから、これ以上お金を借りることができないんですね。
なので、メルカリの現金出品を購入することでクレジットカードのショッピング枠を現金化していた可能性も考えられます。
結局、”クレジットカードのショッピング枠の現金化”を認めてしまえば、総量規制の意味がなくなってしまいますから問題になっているということです。