全学部日程と個別学部日程の違いは?
私立大学の入試では、全学部日程と個別学部日程という2種類の受験形式がありますよね。
しかし、全学部日程と個別学部日程には、倍率、募集人数、併願できる学部の数などさまざまな違いがあるのです。
なので、自分はどっちの受験形式で受ければ受かりやすいのかを悩んでいる人がたくさんいます。
そこで、今回は、全学部日程と個別学部日程の違いをテーマにお話をさせていただきます。
●全学部日程と個別学部日程の違いを知りたい人
●全学部日程と個別学部日程のどっちを受けるべきかわからない人
●全学部日程と個別学部日程の両方を受けるか迷っている人
全学部日程と個別学部日程の違いは?
全学部日程と個別学部日程の違いは、全学部日程は1度の受験で複数学部を受験できるが、個別学部日程は1度の受験で1つの学部しか受験できません。
なので、全学部日程は少ない労力で多くの学部を受験できるというメリットがあるが、たまたま苦手な問題が出たり、体調不良で良い結果が出せなかった場合に、受験した全部の学部に落ちてしまうデメリットがあります。
メリット
・全学部日程は少ない労力で多くの学部を受験できる
デメリット
・良い結果が出せなかった場合に、受験した全部の学部に落ちてしまう
一方、個別学部日程は、受験回数が多いので、たまたま得意な問題が出たり、適当に選んだ選択肢が当たっていて運良く合格できる可能性があるというメリットがあるが、学部ごとに試験を受ける必要があるので体力的に大変というデメリットがあるのです。
全学部日程と個別学部日程のメリットとデメリットをまとめておきましょう。
メリット
・受験回数が多いので、得意な問題が出たりして運良く合格できる可能性が高い
デメリット
・学部ごとに試験を受ける必要があるので体力的に大変
全学部日程と個別学部日程の違いをさまざまな観点から表にしたのがこちらです。
全学部日程 | 個別学部日程 | |
複数学部受験 | ○ | ✕ |
偏差値 | 高い | 低い |
倍率 | 高い | 低い |
募集人数 | 少ない | 多い |
日程 | 2月上旬 | 2月上旬~中旬 |
受験料 | 35000円 | 35000円+20000円(1学部追加ごと) |
問題形式 | マーク式 | マーク+記述式 |
全学部日程と個別学部日程の違いで知っておいて欲しいのが、問題形式の違いです。
個別学部日程では、ほとんどの私立大学でマーク式に加えて記述問題もいくつか出題されます。
しかし、全学部日程は、大学や科目によりますが、すべてマーク式となっていることが多いです。
マーク式の方が難易度が低いので、記述問題が苦手な方でも受けやすいのはいいですね。
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全学部日程と個別学部日程の難易度の違いは?
全学部日程と個別学部日程の難易度の違いは、個別学部日程より全学部日程の方が難易度が高くなっています。
基本的に、全学部日程の方が個別学部日程よりも偏差値が高くなっていて、倍率も高いことが多いです。
もちろん、あまり人気がない学部の場合は、全学部日程でも個別学部日程と同じくらいの偏差値や倍率の学部もありますけどね。
しかし、基本的には、全学部日程の方が難易度が高いと考えていいでしょう。
理由は、全学部日程は、個別学部日程よりも募集人数がかなり少ないのと、複数の学部の併願ができるからです。
そのため、倍率がめちゃくちゃ高くなることで、難易度が高くなってしまうんですね。
以下の表は、明治大学の全学部日程と個別学部日程の偏差値と倍率を比較した表です。
明治大学学部・学科 | 偏差値 | 2018 倍率 | 2017 倍率 | |
政治経済学部 政治学科 | 個別学部日程 | 62.5 | 3.7 | 4.1 |
全学部日程 | 65.0 | 8.7 | 9.6 | |
政治経済学部 経済学科 | 個別学部日程 | 62.5 | 5.0 | 4.5 |
全学部日程 | 67.5 | 13.9 | 8.7 | |
政治経済学部 地域行政学科 | 個別学部日程 | 62.5 | 5.8 | 5.6 |
全学部日程 | 65.0 | 10.2 | 16.0 | |
商学部 商学科 | 個別学部日程 | 62.5 | 6.8 | 6.7 |
全学部日程 | 62.5 | 7.4 | – | |
法学部 法律学科 | 個別学部日程 | 62.5 | 5.8 | 4.5 |
全学部日程 | 62.5 | 5.0 | 4.3 |
人気の高い政治経済学部は、個別学部日程より全学部日程の偏差値や倍率が高くなっていることがわかるでしょう。
一方、商学部や法学部などの人気のない学部は、全学部日程でも個別学部日程と偏差値や倍率は同じくらいになっています。
全学部日程と個別学部日程で受かりやすいのはどっち?
全学部日程と個別学部日程で受かりやすいのは、個別学部日程になります。
個別学部日程の方が募集人数が多いため、偏差値や倍率が低くなっているからです。
ただし、これはあくまでも個別学部日程で一つの学部しか受験できないのと同じ条件、つまり全学部日程で一つの学部だけを出願した場合になります。
全学部日程で複数の学部を出願した場合は、個別学部日程で一つの学部だけを受験した場合よりも、どこかしらの学部に合格できる可能性は高くなるでしょう。
全学部日程はあくまでも、全学部日程だけを受けるためにあるのではありません。
受験日程が他の大学とかぶってしまったりしたときや、どうしても行きたい学部の合格確率を高めたいとき、どの学部でもいいから合格が欲しいときに全学部日程を受けるのがおすすめです。
全学部日程は、個別学部日程よりも早い時期(2月上旬)に行われることが多いので、受験の練習に受けるのもいいでしょう。
とにかく、個別学部日程を受験するのは当たり前で、さらに合格確率を上げたいときや日程が合わなかったときに受験するのが全学部日程の正しい受験の仕方だと思います。
全学部日程の赤本も各大学のものが販売されているので、アマゾンでチェックしてみるといいでしょう。
全学部日程と個別学部日程は両方受けた方が受かりやすい?
全学部日程と個別学部日程は両方受けた方が受かりやすいです。
併願した方がチャンスが増えるので、当然ですよね。
明治大学政治経済学部にどうしても入りたいんだ!というように、特定の学部にどうしても行きたい方におすすめです!
普通なら、個別学部日程で一回しかチャンスがないのに、全学部日程で明治大学政治経済学部にも出願すればチャンスは2倍になりますからね。
全学部日程は、個別学部日程よりも早い時期にあるので、受験の練習になって、個別学部日程で緊張せずに試験を受けれるというメリットもあります。
また、全学部日程で、偏差値の低い学部にも出願しておくことで滑り止めを確保することもできるでしょう。
大学受験では、早い目に滑り止めを確保しておくことで、本命の受験をリラックスして受けれることができるので、おすすめです。
わざわざ滑り止めのために、受験をしにいくのはモチベーションが上がらないでしょう。
しかし、本命も受けれる全学部日程で同時に滑り止めも出願しておけば、無駄に対策などに時間をとられることもないのでおすすめです。