全統マーク模試の難易度は難しい?
全統マーク模試とは、河合塾の模試で、20〜40万人の受験生が受けるほどの人気の模試です。
私も早稲田大学受験、国立医学部受験の両方でメインの模試として受験しておりました。
今回は、全統マーク模試の難易度をテーマにお話をさせていただきます。
全統マーク模試の難易度は難しい?
全統マーク模試の難易度は普通です。
他の模試と比べると、全統マーク模試は、進研模試よりは難しいが、駿台模試よりは簡単となっています。
このような難易度の違いは、模試を受ける受験生の母集団の違いによって生じるのです。
進研模試の母集団はレベルが低く、駿台模試の母集団はレベルが高くなっており、河合塾模試である全統マーク模試の母集団のレベルは中間となります。
そのため、進研模試は高い偏差値、河合塾は普通くらいの偏差値、駿台模試は低い偏差値となることが多いです。
ちなみに、代ゼミ模試の難易度は簡単、東進模試の難易度は普通となっています。
全統マーク模試の難易度は回が進むと難しい?
全統マーク模試の難易度は、回が進むと難しくなります。
難易度が上がる理由は、範囲が広くなるからです。
回が進むごとに出題範囲が広くなるのは、物理、化学、生物などの理科、世界史B、日本史B、地理Bなどの地歴になります。
一方、英語、数学、国語、現代社会・倫理・政治経済・倫理政治経済などの公民に関しては、初回から全範囲が出題範囲です。
このように、回が進むごとに出題範囲が広くなるのは、現役生の中にはまだ全範囲を学校で勉強していない人もいるからでしょう。
全く学校で勉強していない範囲を出題するわけにはいかないので、回が進むごとに出題範囲が広くなり、難易度も難しくなっていくと考えらえます。
全統マーク模試の回ごとの出題範囲はこちらになります。
第1回(4月) | 第2回(8月) | 第3回(10月) | |
英語 | 「コミュニケーション英語Ⅰ」「コミュニケーション英語Ⅱ」及び「英語表現Ⅰ」 | 「コミュニケーション英語Ⅰ」「コミュニケーション英語Ⅱ」及び「英語表現Ⅰ」 | 「コミュニケーション英語Ⅰ」「コミュニケーション英語Ⅱ」及び「英語表現Ⅰ」 |
数ⅠA | 全範囲 | 全範囲 | 全範囲 |
数ⅡB | 全範囲 | 全範囲 | 全範囲 |
国語 | 現代文(評論、小説)、古文、漢文 | 現代文(評論、小説)、古文、漢文 | 現代文(評論、小説)、古文、漢文 |
物理 | 物理(電磁気・原子分野は除く) | 物理(磁気・原子分野は除く) | 物理(原子分野を除く) |
化学 | 化学(反応速度と化学平衡、無機物質、有機化合物、高分子化合物は除く) | 化学(有機化合物、高分子化合物を除く) | 化学(高分子化合物を除く) |
生物 | 生物(生命現象と物質(遺伝子のはたらき含む)) | 生物(生物の環境応答、生態と環境および生物の進化と系統を除く) | 生物(生物の進化と系統を除く) |
地学 | 地学(宇宙の構造は除く) | 全範囲 | 全範囲 |
世界史B | ヨーロッパ→15世紀末まで(ルネサンス・大航海時代は除く)、中国→元朝末まで、西アジア・東南アジア・インドなど→14世紀末まで | ヨーロッパ・アメリカ・インド・西アジア・東南アジア・中国など→18世紀末まで | 全範囲(19・20世紀は進度を考慮の上で出題) |
日本史B | 原始・古代~中世(室町時代まで) | 原始・古代~近世(天保の改革まで) | 全範囲(昭和期以降を除く) |
地理B | 地理情報と地図、自然環境、資源と産業、人口、都市・村落、生活文化、民族・宗教など | 地理情報と地図、自然環境、資源と産業、人口、都市・村落、生活文化、民族・宗教など | 全範囲 |
公民(現代社会・倫理・政治経済・倫理政治経済) | 全範囲 | 全範囲 | 全範囲 |
また、全統マーク模試の難易度が回ごとに上がるのは、現役生の成績が一気に伸びることも原因でしょう。
多くの現役生は、部活動と並行して受験勉強をしており、高校3年生になって、部活動を引退すると、受験勉強一本に打ち込んできます。
そのため、回が進むほど、現役生が本気を出してくるため、高い偏差値を取ることが難しくなってくるのです。
全統マーク模試は信頼性が高いか?
全統マーク模試は信頼性が高い模試だと思います。
なぜなら、母集団のレベルのバランスがとれていて、標準問題が多く、受験生の数が多いからです。
全統マーク模試は偏差値で自分の成績を判断することになりますが、20〜40万人もの受験生が受験するので統計的にも信頼性が高いと考えられます。
特に、センター試験を受験する方で、全統マーク模試を受けているのであれば、出題形式がセンター試験とほぼ同じですから、信頼性は高いといえるでしょう。
ただし、早稲田大学や慶應義塾大学、MARCHなどの私立大学を志望している方にとっては、大学ごとに出題形式も問題の作りも違うので、参考程度にしかならないと思います。
志望校が決まっていて、早大プレ、早大オープンなどの大学ごとの個別模試がある方は、そちらも受けるのがオススメです。